森の唐松草 ミヤマカラマツ
(2023/7/23 岩手山)
深山唐松(みやまからまつ)
キンポウゲ科カラマツソウ属/多年草
"深山(みやま)"に生える"唐松草(からまつそう)"なので『深山唐松(みやまからまつ)』。
"唐松草(からまつそう)"の名前の由来については下記を参照のこと。
江戸時代末期の本草学者・飯沼慾斎(1782-1865)が安政3年(1856年)に出版した『草木図説』にミヤマカラマツについての記述があり、そこには「深山渓谷ニ生ス。(中略)初夏ニ至テ開花ス。ソノ未開ヤ、卵圓四庁苞アリ。ソノ苞尤大ニ乄(して)閉合ス。故ニタマガラマツノ一名アリ。」と書かれているという。
タマカラマツ(玉唐松)という別名もあるようだが、蕾が玉状になる特徴はカラマツソウのそれでは…??蕾ではなく塊茎のことか?よく分からない。
亜高山〜高山帯で見られる仲間のカラマツソウ及びモミジカラマツよりも生息する標高はやや低く、樹林帯に生える。
花期は初夏から夏いっぱい。
背の高さは凡そ50cm以上1m未満で、やや湿り気のある森の中や林縁や渓谷沿い等を好む。
花は名前の通りカラマツ(唐松)のような、白い花糸がいく本も生えたぼんぼり状の花を咲かせるが、一本一本の花糸は根本が細く途中からぷっくりと膨らんだ棍棒のような形をしているのが特徴的。
葉は卵型ともみじ型のちょうど間のようなやや丸みを帯びた形をしていて、2〜3出複葉。
私が出会ったときは、夏の岩手山の樹林帯の登山道に沿って1kmかそれ以上続く群生を成して咲いていて、差し詰めミヤマカラマツロードとでも呼ぶべき風景だったのが印象深い。
花言葉:怠(おこた)りない心
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