水辺に生える草 ガマ
(2020/8/10 青森市)
蒲(がま)
ガマ科ガマ属/多年草
漢字で1文字の訓読みの草花の多くは、古くから日本にあって日本語の呼び名が今でも使われているモノ。『蒲(がま)』もその一つ。
字のつくりの「浦」は水辺のことで、草冠をつけて水辺に生える草の意味。
音の「ガマ」は、むしろ等を組む(クム)材料として使われたことから、クム→カマ→ガマとなったという。
古事記の中の「因幡の白ウサギ」の逸話に、ワニに皮を剥がされたウサギの傷を治す薬草として"蒲"が登場する。
ガマの花粉を使った傷薬が古来より使われていたという。これを混ぜ込んだ軟膏薬を『ガマの油』と称してかつて旅の商人が売り歩いたが、ガマ油の油の中身は秘伝でありよく分かってない。
「蒲」のつく言葉色々
○蒲団(ふとん)…ガマの草を編んで作った座蒲団のこと。綿毛=綿花代用説はガセのようだ。
○蒲鉾(かまぼこ)…昔のかまぼこは現在のちくわのこと。その形から。
○蒲焼き(かばやき)…タレをつけて焼いたウナギの肉の色と形から。
写真は花ではなくて、花が咲き終わった後の雌花の集まりが成熟したガマの穂。特徴的なソーセージみたいな形をしている。これをギュッと強く摩擦・圧迫すると一気に爆発的に綿毛が飛び出てくる。
花言葉:従順/素直/慌て者
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