ふさふさ アラゲヒョウタンボク

(2024/4/14 奥入瀬渓流)

粗毛瓢箪木(あらげひょうたんぼく)

スイカズラ科スイカズラ属/落葉低木

花が咲き終わった後の初夏に成る小さな果実が、真っ赤な大小の粒が合体した、まるで瓢箪のような形をしているところから「瓢箪木」。
そして、その葉の表と裏や若枝にもびっしりと濃く産毛が生え揃っていて触るとふさふさざわざわしている感じを表す「粗毛」(毛が疎らという意味ではない)を頭につけて、合わせて『粗毛瓢箪木(あらげひょうたんぼく)』。

北海道・本州・四国の山地に自生する。
木の高さは1〜2mと人の背丈程。
花期は早春の4〜5月頃。
白色又は薄く黄色がかった、俯き加減の先が五裂した漏斗型の親指サイズの花を咲かせる。
6〜7月頃に実る赤い果実は花一つにつき2つの粒がセットで実るが、同属で里や街でも自生しているヒョウタンボクの実のようにキレイな瓢箪型に合体せず、ぴたっとくっついただけのような状態になる。

最初、この花を見つけて写真に収めて画像検索をかけてみたら、"ハスカップ"と出てきて「え?」となった。実際、下向きの白い漏斗型の花はハスカップの花と良く似ている。
主に北海道に自生するハスカップは同じスイカズラ属の仲間で、ハスカップの青い実は美味しくいただくことが出来るが、アラゲヒョウタンボクの赤い実も食べられると云う。
しかし、平地に生えている普通のヒョウタンボクの赤いキレイな瓢箪型の果実は逆にヒトにとっては猛毒とのこと。間違えないように要注意だ。

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