月のかけら ミカヅキグサ

(2023/7/24 田代平湿原)

三日月草(みかづきぐさ)

カヤツリグサ科ミカヅキグサ属/多年草

実は、『三日月草(みかづきぐさ)』和名の由来については、はっきりとわかっていない。
植物分類学者・牧野富太郎博士の推察によると、緑の茎葉に白い穂がつく姿を「夕闇の空に浮かぶ三日月に見立てた」か、若しくは、細長くて白い小穂そのものを「三日月に似せたものであろうか」と言うことだそう。
花穂全体の姿を見ても三日月にはあんまり見えないが、花穂の小さな一片一片を取り出して見ると、その形は確かに三日月のようにも見える。

花期は7〜9月。
北海道・本州の日当たりの良い湿地や高層湿原等に生える他、九州や愛知等の温暖な湿原地帯でも観察できる。
寒冷な場所を好むというよりも、氷河期の際に生息域が南下してきたものが、温暖化しても適用しそのまま定着した生き残りだと考えられると言う。
気温の寒暖の変化により植物分布が変遷して行くその証明の一つなのだろう。
背丈は10〜30cm程で、細長い白い三日月型の花穂が束になった花をつける。

 「三日月」 by くるり より

 この三日月を この三日月を
 遠くの街で見つけたら
 この三日月の この三日月の
 かけらのことを教えて下さい


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