夢の跡にて ミズガヤツリ

(2023/10/9 岩手県平泉町)

水蚊帳吊(みずがやつり)

カヤツリグサ科カヤツリグサ属/多年草

その昔、田んぼ等の畦道等に生える雑草のカヤツリグサの茎を使って、蚊帳のような枡形の四角形を作る子どもの遊びがあったところから"蚊帳釣り草(かやつりぐさ)"の名前がついた。
そのカヤツリグサの仲間で、特に水辺に生えて大型な品種なので『水蚊帳釣(みずがやつり)』。読みから"クサ"は省略される。

花期は夏の終わりから秋にかけて、8〜10月頃。
カヤツリグサの背丈が30〜50cm程度なのに対して、ミズガヤツリの背丈は50〜1号80cm程にまで成長する。
茎の先端に花穂を2〜3本枝分かれした花茎に数個つける。花穂の色は黒ずみがかっていることが多い。
穂の脇から腕のようにピローんと伸びた葉がカヤツリグサの仲間の特徴。
大きなカヤツリグサなので別の名を"オオカヤツリ(大蚊帳釣り)"とも言う。

写真のミズガヤツリは奥州藤原の里・岩手県平泉にある、世界文化遺産の史跡・無量光院の池のほとりに生えていたもの。

 夏草や兵共が夢の跡
 「おくのほそ道」松尾芭蕉 より

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