祝いの名月 メイゲツソウ

(2023/9/17 青森市・八甲田山麓)

明月草(めいげつそう)

タデ科ソバカヅラ属/多年草

中秋のお月見の頃に赤い花を咲かせるところから『明月草(めいげつそう)』と呼ばれるようになったとか。

その実態は花や実が赤色に変異したイタドリのことであり、種類として独立しているわけではなくイタドリそのもの。
赤身具合も様々で、深紅に染まるものから紅白状のモノまである。
別名を『紅虎杖(べにいたどり)』とも呼ばれる。

花期は夏から初秋にかけて。
平野部から低い山地にかけて旺盛に繁茂する白花のイタドリよりも、やや標高の高い場所・亜高山帯を好むので、イタドリの高山型と言う見方が出来るのかも知れない。
他にも中秋の名月頃に咲く綺麗な花は色々とありそうなものだが、なぜこの花が選ばれて「明月草」の名がついたのかはよくわからない。
紅白の花が入り乱れて咲いていることもあり、確かに日本の和的美意識からすると美しくも見え、選ばれて「明月草」と名付けられたとしてもさもありなん。

 名月を取ってくれろと泣く子かな
 - 小林一茶


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