○○廻戦のやつ イタドリ

雄蕊が飛び出ているのが雄花
(2020/7/14 青森市)
柱頭が生える雌花と赤みを帯びた痩果
(2023/9/4)


虎杖(いたどり)

タデ科ソバカヅラ属/多年草

『虎杖』は茎の虎斑模様と、軽くて丈夫な茎を杖として利用したところからきた漢名。これを"イタドリ"と読むのは厳しいが、最近、某人気漫画・アニメの主人公の少年の名前(苗字)なので、そちらで知られるようになったかも。
『疼取』とも書き、その若芽が傷口の痛み止めとして使われていた薬草であったところから"痛み取り"が転じて"イタドリ"になったと言われている。根は漢方薬として、緩下剤や蕁麻疹・気管支炎等に用いられてきた。
その他に、表皮から繊維を取って糸として使っていたところから、"糸取り"が転じたという説もある。

ただ、その名前をよく見ると、接頭語「イ」+名詞「タド(デ)」+接尾語「リ」に分解出来、”タデ”の名前が隠れている。”タデ(蓼)”を丁寧に表現したものが実際のところではないかとも考えられる。


花期は7〜10月。
花の中心から何本かの雄蕊が飛び出るようについている雄花と、3烈した柱頭が生えている雌花に分かれている。
スカンポやスイバという地方名があるが、これは山菜として採って食べられる春芽が酸っぱいところから。
小説『植物図鑑』(2009年/有川浩著)によると、イタドリは高知県民は昔から好んで食していて、ゴマ油で炒めて醤油味に炒めるレシピが紹介されている。その他、塩漬け等もある。

日本原産の草本だが繁殖力が強く、外来種に負けじと夏になると空き地わ野山あちこちにぶわぁっと生えている。海を渡ったイギリスでは在来種を脅かす危険な外来種となっているそう。

花言葉:見かけによらない/回復

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