あずましく アズマギク

(2023/5/3 つがる市・ベンセ湿原)
深山東菊(みやまあずまぎく)
(2021/7/23 早池峰山)

東菊(あずまぎく)

深山東菊(みやまあずまぎく)

キク科ムカシヨモギ属/多年草

西日本では見られず、関東から東北地方にかけて咲いているので『東菊(あずまぎく)』。
大変に朴訥としたシンプルな東人(あずまびと)的なイメージを持つネーミング。

春の野山(花期は4〜6月)に咲く野菊で、背丈は20〜30cm程。臙脂色をした太く真っ直ぐ伸びる花茎一本につき一輪咲きで(稀に枝分かれして二輪咲きもあるようだ)、茎の途中に小さな葉が少しと、短いヘラ状の根生葉が生える。少しずんぐりむっくりとしている印象。
分類学的にはムカシヨモギ属となり、人の住む街中でよく見かけるハルジオンやヒメジョオンの仲間となる。花だけを見比べると、幅が細くたくさん並んだ生えている花弁等はハルジオンやヒメジョオンに確かに似ている。

山地の陽当たりの良い場所を好むが、冷涼な平野部の草地などでも見られる。
冷涼なところでも耐えられるその逞しい生命力故か森林限界を超える高山帯の石がゴロゴロした礫地にも生えていることがあり、それは"深山(みやま)"を頭につけた『深山東菊(みやまあずまぎく)』という名前の亜種となる。

花言葉:尊い愛/また会う日まで/しばしの別れ

街中で見られるミヤコワスレ(ミヤマヨメナの園芸品種)を“アズマギク”と称することもあるが、開花期が同じ春〜初夏で花の色(紫色)や草全体の形が少し似ているので間違えられたのかも。花言葉もミヤコワスレと被るのはその為か。

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