踊る妖精 オトメエンゴサク

(2021/5/4,2022/4/24 青森市・東岳)
(2023/5/1 青森市・梵珠山)

乙女延胡索(おとめえんごさく)

ケシ科キケマン属/多年草

「延胡索(えんごさく)」という、中国由来の鎮痙鎮痛作用のある生薬の名前を音読みしたもの。
"延胡索(えんごさく)"という呼び名と漢字の由来を調べてみたがよくわからない。
"延"は距が後ろに延びた花の形からか?
北方の異民族を表す“胡”の字が入っているところから中国北方地域が原産ということかな?
"索"は散ったら跡形もなく消えるところからか?(後述のスプリング・エフェメラルあるある)、等と勝手に推理してみた。

その"延胡索"の仲間で、北海道以北に見られる品種を"蝦夷延胡索(えぞえんごさく)"と言うが、その東北・北陸地方で見られる、より小型の品種が『乙女延胡索(おとめえんごさく)』と括られ名付けられたのは最近のこと。
森の中の湿り気の多いところに好んで生える。

同じく小型で、山地や里山の陽当たりの良いところに咲くエンゴサクは"ヤマエンゴサク(山延胡索)"と呼び、分けられている。一見、見分けがつきにくいが、好んで咲く場所…オトメは日陰の湿地、ヤマは陽当たりの良いところ…等が違う。
ヒョイと花の後ろに伸びた距(きょ)が特徴的。とても甘い香りがするのは、この距に花蜜が貯まっているからか?
春先に他の下草が生えおがる前のフィールドに咲くスプリング・エフェメラル「春の妖精」の一つ。

青や赤紫の花のものがあったり、変異・個体差?が結構大きい。
東岳では白赤青とトリコロールのオトメエンゴサクが並んで咲いていた。

花言葉:人嫌い/妖精たちの秘密の舞踏会

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