置かれた場所が… ハキダメギク
(2022/10/22 青森県三戸町)
掃溜菊(はきだめぎく)
キク科コゴメギク属/一年草
かの高名な植物博士・牧野富太郎氏が、東京都世田谷の掃き溜め(家の近くにあって、掃いて集めたゴミを全てる為の場所)で、この小さな白い野菊の花を発見したところから『掃溜菊(はきだめぎく)』と命名されたと言う。
なんともトホホな和名だが、牧野博士に見つけられたのが偶然、掃き溜めの中だったのが運の尽き。
"野襤褸菊(のぼろぎく)"、"屁糞葛(へくそかづら)"、"犬の陰嚢(いぬのふぐり)"等と並んで、花はもちろん綺麗なのだが、「トホホなネーミンググループ」の一員。
「掃き溜めに鶴」(つまらぬ所に、そこに見合わない優れたもの、美しいものがあることを言う諺)ならぬ、「掃き溜めに菊」である。
北米原産の外来種で、大正時代に日本に入ってきた。物の本によっては関東以西に分布とあるが、今や、ほぼ日本全国で見られるようだ。
花期は6月から11月と長いが、これは、ひとつの株がずっと咲き続けている訳ではなく、咲き終えると次々に種をこぼして世代交代をしているため。
3つの山型の白い舌状花が5枚、黄色い小さなラッパが集まった頭花の周りを取り囲む。
花全体の直径も5mm程で小さい。
私が見つけたのは、秋も深まってきた紅葉の季節。なので、取り敢えず、秋の花ということにしておこう。別に掃き溜めに限らず、草むらや花壇の隅っこに生えていたりする。
花言葉:不屈の精神
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