祈りを込めて ウラジロヨウラク

(2021/6/26 八甲田連峰)
高山型の萼裏白瓔珞は萼が長い
(2022/7/3 八甲田連峰)

裏白瓔珞(うらじろようらく)

萼裏白瓔珞(がくうらじろようらく)

ツツジ科ヨウラクツツジ属/落葉低木

”瓔珞(ようらく)”とは、仏壇の装飾具で除けの役目もあると言われる仏具のこと。元々は珠玉や貴金属を連ねて作った首飾りの意味。
古代インドの王族たちが首・手首・頭・腰などに身につけていた装身具が後に仏教文化に取り入れられ、寺院や仏壇・仏像の荘厳具となっていった。
この"瓔珞"に花の形が似ており、葉の裏側が白っぽいツツジなので『裏白瓔珞(うらじろようらく』。
更にその高山型で、萼がぴろんと長いタイプは『萼裏白瓔珞(がくうらじろようらく)』。
「躑躅」は一般的に省略される。

ウラジロヨウラクは関東・中部・東北地方の主に太平洋側の山林等に、ガクウラジロヨウラクは北海道から本州中部地方の主に日本海側の高山帯にかけて、それぞれ分布する。
初夏から夏にかけて、八甲田山・森吉山・秋田駒ヶ岳・岩手山等の東北の高山に登れば、湿った草地や高層湿原などに生えピンク色の釣鐘チューリップハット型の花を咲かせているガクウラジロヨウラクをよく見かける。
ウラジロヨウラクはそれよりも少し早い春5月頃に、市街地側の低山の林の中で咲いているのを観察出来る。

花言葉:清らかな祈り/綺麗になって
低山に生えている萼の短い裏白瓔珞
(2022/5/29 青森市浅虫)


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