匂い立つ? ジャコウソウ

(2022/9/11 青森市・東岳)


麝香草(じゃこうそう)

シソ科ジャコウソウ属/多年草


”麝香(じゃこう)”とは、雄のジャコウジカのお腹にある香嚢(ジャコウ腺)という部位から取れる分泌物を乾燥させた香料・生薬のことで、英名で”ムスク(musk)"とも呼ばれる。

この草本の茎葉を揺すると、まるで麝香のような甘い香りがするところから『麝香草(じゃこうそう)』。


花期は初秋の8~9月にかけて。日本全国の山地・山林に広く分布し、日陰の湿った場所を好む。

背丈は1m近くまで伸びるが、茎の強度に比べて葉や花が重いため、茎は斜めに傾く傾向がある。

茎に沿ってほぼ等間隔で葉が対生し、茎の先端とその下辺りの葉柄と同じところから花柄が伸び、数個ずつ段々に固まって花をつける。同じシソ科の仲間のオドリコソウと葉と花のつき方の関係が似ている。

釣鐘型の萼から、長さ4~5cm程になる筒型唇状のピンク色の花弁の花を咲かせる。散るときは萼を残してポロッと花弁が丸ごと落ちて釣鐘型の萼だけが残る。


冒頭に「麝香のような甘い香りがする…」と書いたが、9月のハイキング中に出会って観察している最中はそこまで甘い匂いは気にならなかった。各説明を見ると「実際はそんなに匂わないよ」とあるが、今度出会った時に再度、確認してみたいと思う。


花言葉:勇気/活発/強さ


香草(ハーブ)として知られる”タイム(和名:イブキジャコウソウ)”はジャコウソウとは別の系統の花だが、この花言葉はそのタイム(イブキジャコウソウ)のもので、ジャコウソウもそれと同じ。

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