コホンと言えば ズダヤクシュ
(2022/6/11 青森市田代平)
(2022/6/5 北八甲田・雛岳)
喘息薬種(ずだやくしゅ)
ユキノシタ科ズダヤクシュ属/多年草
漢字表記の通り、"(種)を喘息の咳止めの薬"として利用してきたところから。
読み(呼び名)は、富山・福井・長野県のあたりの方言で"喘息"のことを"ズダ"と呼んでいたので、『喘息薬種』と書いて「ずだやくしゅ」と読む・呼ぶようになった。
それがそのまま、この花の正式和名として定着したのは、もしかしたら、富山の薬売りの全国に広がる営業力の賜物かも知れない。
他にも、その果実を"頭陀(ずだ)袋"に見立てて名付けられた説がある。
中国での生薬名・漢名は「黄水枝(おうすいし)」。
夏の開花時期に全草を採って、乾燥させて煎じて飲むという。日本では秋に実る種を採って服用していたのか? もしそうだとすると、”頭陀(ずだ)袋説”にも優位性がが出てくる。そもそも、信州弁・富山弁で喘息を”ズダ”と本当に呼ぶのかどうか、逆向きでググってみたところ、それがよく分からない。
亜高山帯・深山の森林の中や林縁に自生し、初夏から夏にかけて、薄暗く涼しい森の中で、真っ直ぐ上に15〜30cm程、伸びる茎の周りの小枝に、(実際には触っても全く痛くはないが)刺々しい、白く小さな花(花弁に見えるのは萼)を斜め下向きに、鈴なりにつけて咲かせている。
群生していることも多い。
(2022/6/11 青森市・田代平)
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