どうやら愛らしい コハコベ

(2024/3/24 七戸町)

小繁縷(こはこべ)

ナデシコ科ハコベ属/多年草

古名は“はくべら“又は“はこべら”。それが転じて”はこべ”。

日本最古の本草書『本草和名』(918年)に“波久倍良”と記載されており、春の七草の一つ。

さらに語源を辿ると

・芽が叢がり蔓延っている様子から、”蔓延芽叢(はびこりめむら)“説。

・葉っぱ群がって生い茂る様子から、“葉采群(はこめら)”説。
・(恐らくは)白い小さな花弁の形を歯に例えてか?、“歯覆(はこぼるる)”説。
など諸説あり。

中国語(生薬名)では「繁縷」又は「蘩蔞」と書き、”ハンル”・”ハンロウ”と読む。現在の漢字表記はこれを用いる。
“小さい繁縷(はこべ)“なので『小繁縷(こはこべ)』。

花期は早春3〜4月。白く小さなウサギの耳型の花弁の花を咲かせ、茎が褐色で地を這うように成長するのがコハコベの特徴。
ユーラシア大陸原産の外来種(在来種のミドリハコベは茎も緑色)で、2000年に"どうやら明治以降に日本に入ってきたらしい"と発表されたときは、日本古来の春の七草としてコハコベを栽培・販売していた農家・業者は「えーそんなの聞いてないよ〜」と大混乱…があったかどうかはわからないけれど、その後、"江戸時代には既に存在していたらしい"、"いやいや日本には古代からあった史前帰化植物だよ"…と、どうやらほぼ元の鞘に収まったようだ。

花言葉:愛らしい


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