真っ直ぐ、くるくる ネジバナ

(2022/7/10 北秋田市)
(2020/7/17 青森市内)

捩花(ねじばな)

ラン科ネジバナ属/多年草

その名前の通り、真っ直ぐ伸びた茎にくるくると捩れるようにピンク色のラン科特有の羽と唇のような花弁の小花をつけるところから『捩花(ねじばな)』。

花言葉:思慕
その由来は下記の万葉の歌からと言われている。

 芝付の 御宇良崎(みうらさき)なる
 根都古草(ねつこぐさ)
 逢ひ見ずあらば 吾恋ひめやも
  (「万葉集」より 読み人知らず)

意味:芝付きの三浦﨑に生えている、ねつこ草のような可憐なあの娘に、もし逢うことがなかったら、どうしてこのように恋い焦がれることができただろうか

「根都古草」がネジバナのことを指す。
恋焦がれ苦しい思いを、花の捩れて咲く様にかけているのだろう。

いわゆる雑草にも当然ながら名前のあること。一つ一つの花の名前とその由来や生態を調べて覚えていくことで、散歩の楽しみが一つまた一つと増えていくこと。ネジバナというこの花の名前を、人から教えて貰ったことがきっかけで、私はそんな小さな楽しみを覚えた。
もうかれこれ15年近く前のこと、季節が巡りこのネジバナが咲く頃になると思い出し、今も想う。


”モジズリ(捩摺)”という別名もあるが、これは、捻ったような模様を植物(シノブグサ)をこすりつけて染めた、織物を指す言葉が元々の由来。

(2020/7/20 青森市内)
たまに、捩れそこねて真っ直ぐな花序をつけるモノも。真っ直ぐな捻くれ者?

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