聞き耳 オランダミミナグサ

(2024/4/26 青森市内)

和蘭陀耳菜草(オランダみみなぐさ)

ナデシコ科ミミナグサ属/越年草又は一年草

茎に大凡、等間隔に対生して2枚ずつ生える産毛が密集した小さな葉をネズミの"耳"に喩え、食用にもなる"菜"なので『耳菜草(みみなぐさ)』。
これに、明治時代にヨーロッパ大陸から日本に入ってきた外来種(帰化植物)であることを意味する"オランダ(阿蘭陀)"を頭につけて『和蘭陀耳菜草(オランダみみなぐさ)』。


実際のところオランダから入って来た植物と特定されている訳ではないらしく、あくまでヨーロッパ大陸から渡ってきたのを、長く鎖国していた江戸時代でもオランダとは長崎の出島を通じて交易があったので、明治時代の日本では"ヨーロッパ大陸と言えば取り敢えずオランダ"という感覚でつけられたのだろう。


花期は春5月頃。春に近所の住宅街の中で恐らく一番多く見る雑草の一つだが、白い花がちゃんと開いて咲いている姿を見ることは少なく、白い花弁の先端だけが萼からちらっとハミ出した蕾の状態のほうが多い。昼間に陽が当たっている明るい時間帯だけ花弁が開くようだ。

花は細長く先割れた白い5枚の花弁を星型に開き、数個の花がややまとまる(集散花序)。葉茎は毛深く、葉を触ると確かにネズミの耳たぶっぽい感触のようだ。茎は最初のうちは真紅色に染まっていることもあるが、日が経つに連れて全草で色が抜けて黄緑色っぽくなっていく。


花言葉:聞き上手/純真

”耳”にかけた花言葉が面白い。



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