貧乏暇なし ハルジオン

(2023/5/24 青森市内)

春紫苑(はるじおん)

キク科ムカシヨモギ属/多年草

春から初夏にかけて街の道端の彼方此方で咲き、日本古来から秋になると咲く"紫苑(しおん)"の花に、真っ直ぐ上に向かって花茎が伸びる形態が似ているので、春に咲く紫苑(のような花)→『春紫苑(はるじおん)』。
分類学的には、キク科シオン属のシオン(紫苑)とは違うタイプで、初夏から初秋にかけて咲くヒメジョオン(姫女菀)に近いキク科ムカシヨモギ属。
ピンク色〜白色の小さく花弁一枚一枚の幅が狭いワシャワシャした花が幾株もつき、背丈は30〜80cm程になるなど、姿形もヒメジョオンに似ていてややこしい。
名前もそれと混同してか"ハルジョオン(春女菀)"と呼ばれることもある。
花の咲く時期も少し重なっていて、近い場所で咲いていることもあるので、実際にも紛らわしい。
ハルジオンとヒメジョオンとを見比べた場合の違いについては、ヒメジョオンの項で書いたのでそちらを参照のこと。
花弁の幅が極細で垂れ下がり易い、茎も中空構造で蕾が重みで垂れ下がり易い、のがハルジオン。といったところか。

北米原産の外来種だが、今やすっかり馴染みの帰化植物の一つ。別名に"ビンボウグサ(貧乏草)"、"カンザシグサ(簪草)"等がある、暮らしに身近な春咲きの野菊。

貧乏暇なし(というほど忙しくはないけれど)な我が家の前にもしっかり生えて花を咲かせている。雑草の名前を覚えると花に愛着が湧き、草むしりするのが惜しい…という言い訳。

花言葉:追想の愛

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