朝空高く チョウカイフスマ
(2022/7/30 鳥海山)
鳥海衾(ちょうかいふすま)
ナデシコ科ノミノツヅリ属/多年草
日本海に面し、秋田・山形の県境に跨る名峰・鳥海山の固有種で、日本全国の野原や田畑脇に生えている"ノミノフスマ(蚤の衾)"という花に、特に葉のつき方が似ているところから、『鳥海衾(ちょうかいふすま)』。
衾(ふすま)とは、古代に使われた寝具の一つで、長方形の一枚布で出来ており、現在の掛け布団・掛け毛布のようなもの。現代の掛け布団・掛け毛布を衾(ふすま)と呼ぶことも。
ノミノフスマは葉が小さい花で、その葉の小ささを蚤の衾(ノミの掛け布団)に喩えたもの。
ただ、そのノミノフスマは北東北にはあまり自生していないらしく、見たことがない。
親種は北海道東部に分布・生息するメアカンフスマ(雌阿寒衾)。
花期は7〜8月で、標高の高い山頂付近の砂礫地に好んで生える。
根が柔らかく、株として固まって肩身を寄せ合って、地面に這うように群生している。
5枚の白い花弁が星形に開花している姿をして、鳥海山の『夏の妖精』とも称され、地元の小中高校の校章や校歌にも多く採用されている。
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