草鞋履き ウマノアシガタ

(2022/6/18 青森市・田代平)
他の雑草の間から
(2022/5/25 青森市内)

馬の足形(うまのあしがた)

キンポウゲ科キンポウゲ属/多年草

通説では「その根生葉が馬の足形に似ているところから付けられた、となっているが、全く似ていない」までで、『馬の足形(うまのあしがた)』。

実際にその葉は、馬の足形と言うよりも鳥の足形と呼ぶべき形をしている。呼び間違え説もあるくらい。
だが、その名前が生まれたであろう時代にまで遡って考察した説がある。
それは、葉ではなく、5枚の黄色い花弁が丸く取り囲んだ花の形が、明治期に導入された馬蹄ではなく、江戸時代以前に悪路や雪を歩くときに馬に履かせていた馬用草鞋="馬沓"に似ているところから、だと言うモノ。
古くから、身の回りに生えているような花の名前は、何かに"たとえ"ている場合は昔の生活や身の回り品から引用されるものと考えるのは、歴史学・考古学・民俗学的に妥当だろう。
これは、スミレの名前の由来の考察の際にも同じような話があった。一時、大工道具"墨入れ"由来だと言われていたが、墨入れは江戸時代以降に使われていた道具で、スミレはそれより古い名前なのでこの説は間違いとなり消えた。
よって、私もこの"馬の足形"は花⇄馬沓説を推したい。

又、八重咲きのものを、その花の豪華さから"キンポウゲ(金鳳花)"と呼ぶが、高山タイプは一重咲きでも"ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)"となる。なぜか、ミヤマウマノアシガタとはならなかったようだ。
花期は5〜6月、里山・街中から高原まで広く生える。馬・牛は食べないため残り、牧場(跡)には大きな群生が見られることも。
牧場跡地
(2022/6/18 青森市・田代平)

花言葉:栄誉/栄光/子供らしさ/美しい人格/中傷

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