訛るが イソツツジ

(2021/6/26 北八甲田連峰)
(2022/7/3 北八甲田連峰)

磯躑躅(いそつつじ)

ツツジ科イソツツジ属/常緑小低木

北海道〜東北地方の亜高山〜高山帯に分布しているツツジであるところから、"エゾツツジ(蝦夷躑躅)"と呼ばれていたものが、どこかで"エゾ"が"イソ"に転訛して、更に字も「磯」の字が充てられ、『磯躑躅(いそつつじ)』となったと言う。

「この花の名は?」
「エイゾツンツズ(蝦夷躑躅)」
「え?イソツツジ(磯躑躅)?」

となったのかどうかは分からないが、確かに、北海道・北東北方言の発音は、"エ行"と"イ行"や、"イ行"と"ウ行"の区別が曖昧であったり、よく、語尾等に濁音・鼻濁音がつく、所謂ズーズー弁なので、聞き取り・書き取りの際に間違えてしまったのがもすらねぇ…かもしれない。

初夏、岩場や礫地の少し湿った草地を好んで生え、背丈は20〜50cm程。山頂下の草地等や湿原等で、草むらの上に顔を出して咲く。群生をつくっているところも多い。
花色は純白。初夏、遠目からは綿やぼんぼりのようにも見える花房をつける。
輪生する葉や花の感じが、白いハクサンシャクナゲを小さくしたようにも見え、もしもこれが"エゾシャクナゲ"であったなら、名前が訛ってしまうことも…同じことか?
いくら北海道であっても、磯で咲いているのを見ることはないだろう。

花言葉:初恋

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