盛りかけ笊 オヤマソバ

(2023/7/23 岩手山)

御山蕎麦(おやまそば)

タデ科オンタデ属/多年草

"御山(おやま)"は「山」に丁寧語・冠詞の「御」をつけた言葉。『御山蕎麦(おやまそば)』は"山の蕎麦(そば)"の意味。

ソバはタデ科ソバ属の植物なので、タデ科オンタデ属のオヤマソバ(御山蕎麦)や、その仲間のオンタデ(御蓼)の花に似ていると言えば似ているか。
"御山"とは、多くの高山植物の和名の故郷である白山(はくさん・標高2702m・石川県〜岐阜県)か、オンタデの語源と同じ御嶽山(おんたけさん・標高3067m・長野県〜岐阜県)ではないだろうかと言われているが、特定の山ではなく、各地域で麓から見て神々しく聳え山岳信仰の対象とされていた高山一般を指しているとも考えられる。

花期は夏7月〜秋9月。
岩場や礫地に数株毎にまとまって生え、白〜淡紅色の小花が枝先にまとまった花序をつくる。
花茎は赤紫色に染まり、葉は葉先が尖ったスペード型で5〜10cmとやや小さめで、尖った先を立ち気味に掲げる。
中部地方以北から北海道にかけてのいくつかの山の高山帯に分布し、撮影した岩手山のコマクサ群落(火山礫地帯)一帯の他、秋田駒ヶ岳や八甲田でも見られるというが、何度も登っている八甲田では気づかなかった。
井戸岳や赤倉岳の砂礫地だろうか…今度登ったときに注意して見てみよう

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