採って食べて ナワシロイチゴ
(2023/6/8,11 青森市内)
苗代苺(なわしろいちご)
バラ科キイチゴ属/蔓性落葉低木
苗代(稲の種を蒔いて苗を育てるための、水を張った小さな田んぼのこと)を作る頃に生える"苺"で『苗代苺(なわしろいちご)』。
日本全国の街中や、山林に近い人里の道端で普通に見られる野苺の一つ。
旧暦五月(皐月)頃に花が咲く(又は実が実る)ところから"サツキイチゴ(皐月苺・五月苺)"の別名もある。
他に、"アシクダシ(足下し?…水を張った泥田に足を下ろして入れるの意か?)"、"ワセイチゴ(早稲苺)"、"サオトメイチゴ(早乙女苺)"、"ウシイチゴ(牛苺)"等、たくさんの春の米作り作業になぞらえた別名があるのは、昔から田植え作業という人の暮らしとの身近な存在の植物ならでは。
陽当たりの良い、水路等の水の多いところ等に好んで生える。
花期は5〜6月頃で、実は苗代の時期よりももっと遅い。
細く蔓状に伸びる茎には棘があり、紫色の先が窄んだ袋の様な形をした小さな花を咲かせる。
花弁の先の閉じてすぼんだ真ん中から蕊の束が顔を覗かせ、花弁が開いたとたんに花は枯れてしまうが、3〜4週間程すると花の後の萼に抱かれた赤く小さな苺が実る。
(2023/7/13 青森市)
苺の味は少し酸っぱいが、そのまま生食できる。ジャムに加工するのにも好適だとのこと。
あちこち近所を探し歩けば、たくさんの花を咲かせる小群落があるので、幾粒も収穫しても、きっと文句は言われないだろう。採ったら是非ジャムを作ってみたいものだ。
花言葉:誘惑/恩恵
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