伊達者 センダイハギ

(2023/5/3 青森県つがる市・ベンセ湿原)

仙台萩(せんだいはぎ)

先代萩,千代萩

マメ科センダイハギ属/多年草

仙台以北で多く見られる"萩(はぎ)"の仲間であるところから、江戸時代に仙台の伊達藩で起きたお家騒動事件・通称"伊達騒動"を題材にした歌舞伎・人形浄瑠璃の演目「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」にかけて『仙台萩(せんだいはぎ)』。
「先代萩」や「千代萩」とも書く。
"仙台萩"は花の分布地域と劇の舞台・仙台とをかけたもので、"先代萩"は演目名の方に沿ったもの。では、"千代萩"は?…これは、劇の主な登場人物"鶴千代"にかけたモノかと思われる。
江戸時代の園芸屋が名付けたのではと思しき和名は、こういうお芝居や文芸モノから引用して語呂合わせのようになっていることがある。
他の花の名前の例としては、ナニワズやミヤコワスレ等がある。これらを文芸語呂合わせネーミンググループとでもしようか。
花期は5月〜7月の春から初夏にかけて。中部地域以北、特に東北〜北海道にかけて多く分布。海辺に近い草地・湿地・湿原等に好んで生える。
背丈は40〜80cmほどで、黄色いマメ科のハギの仲間(ミヤコグサ等)らしいマメのような形をした花を、真っ直ぐ上に伸びる花茎の先に次々にたくさん咲かせる。紫色の花をつけるモノもあるらしく、それと区別するために黄色い花は「黄花仙台萩(きばなせんだいはぎ)」と呼び分けることもある。

花言葉:誠実/柔らかい心/純粋

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