ちょっとそこの ツルシキミ
(2022/5/5 青森市浅虫・馬場山)
(2022/4/17 青森市浅虫・馬場山)
蔓樒(つるしきみ)
ミカン科ミヤマシキミ属/常緑低木
『樒(しきみ)』の名前の由来はいくつかある。
有毒の赤い実、「悪しき実」(実際は実だけでなく全体的にアルカロイドを含み有毒)を実らせることから。頭の「ア」を取り払って取って「(あ)しき実」説。
四季を通じて葉が艶やかに青々としているところから「四季美」説。
赤い果実が重なり合って実っている様子から「敷き実」説。
『樒』の字の方はというと、平安時代にかの高僧・弘法大師が、"密教"の儀式に用いる青蓮華の代用品としてシキミを使ったところから来たと言われており、元々「樒」の字は中国の別の香木の一つのことを意味したが、この漢字に「しきみ」の読みを与えて、そう呼ぶようになったという。
そのシキミの、山林で生育する小型種を"ミヤマシキミ(深山樒)"と言い、さらにそのミヤマシキミの北方降雪地タイプを、幹(枝)が上に伸びず地面を這う蔓のように伸びるところから『蔓樒(つるしきみ)』と呼ぶ。
ヒメアオキと、その生態(雌雄異株なところまで)や姿、秋から翌春まで赤い果実が実っているところまで、多くの共通点があり似ている。
葉の形と大きさ、幹・枝の色、実の型と大きさ等が少しずつ違う程度だが、花の違いが一番大きいかな。花期以外は葉の棘の有無で見分ける。棘のないのがツルシキミ。
因みに、どちらも雌花を撮り忘れているので、来春にでも要再調査。
花言葉:寛大
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