盛衰の攻防考 ヒメオドリコソウ

(2022/4/16 青森市内)
(2021/4/11 青森市)
茎の断面が四角いのがシソ科の植物の一つ

姫踊子草(ひめおどりこそう)

シソ科オドリコソウ属/越年草

小さい="姫"タイプの"踊子草"に似た花なので『姫踊子草(ひめおどりこそう)』。


ヨーロッパ原産の外来種で、ここら辺では春先に同じく外来種のミチタネツケバナと一緒にあちらこちらの道端で群れを為して咲いているのをよく見かける。
空き地一面がヒメオドリコソウのカーペットに覆われたようになっていることもある。

元々の在来種の"オドリコソウ(踊子草)"は住宅地から離れた山や森林等でしか見られなくなっているようだ。

春のセイヨウタンポポやヒメオドリコソウにせよ、秋のセイタカアワダチソウにせよ、様々な外来種は持ち込まれたその土地が自らの繁殖の条件に合致していれば在来種を押し除けて席捲してしまい、在来種はそこから殆ど姿を消してしまう。
これはそのまんま、現在、人類の中で新型コロナウィルスが広まっている一方で、在来のインフルエンザウィルスやコロナウィルスが押し退けられて姿を消してしまったように見える"ウイルス干渉"と呼ばれているのと同じような現象だろう。

一度増えて定着した外来種はいくら刈り取ったところで容易に減るものではなく、地表の土ごと全て掘り返して入れ替えるぐらいしないとなくならないだろう。
ただ、そうすればその場所の草花全てが失われてしまうし、何もなくなった土地にまた先に入って馴染んだ草花が繁殖してしまうだけなんだけどね。
そんな草花の繁殖と衰退の攻防が今日も人知れず繰り広げられている。

花言葉:快活/陽気/愛嬌

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